アモルファス金属は、溶けた金属を超急冷することが必要で、非常に薄くて小さいものしかできないといわれてきました。しかし、ゆっくり冷やしても結晶質にならず、アモルファスとなる金属が近年発見されました。ガラスのような特徴を持った金属ということで、金属ガラスと呼ばれていますが、ゆっくり冷やすこと ができるということで、厚みのある板や棒など形をもった塊状(バルク状)の製品ができます。さらに、従来のアモルファス金属では、加工や成形のため加熱を するとすぐに結晶質に戻ってしまい、アモルファスの特徴は失われてしまいますが、金属ガラスは、ガラスと同様自由に加工することができ(ガラス細工のよう に飴状に伸びる)、アモルファスの状態が失われません。現在、大学などで応用研究が盛んにおこなわれており、今後急速に実用化が進むものと期待されています。